お薬を使った治療
骨粗しょう症の治療には、骨代謝を調節する様々なお薬があります。
骨粗しょう症は生活習慣の影響を受けます。
骨粗しょう症と診断されたら、バランスの良い食事や適度な運動を心がけながら、お薬を使った治療も行っていきます。
一度スカスカになってしまった骨を完全にもとに戻すことのできるお薬はありません。
しかし、お薬を飲み続けることで病気の進行を抑えたり、骨の量を増やしたりすることができます。代表的なお薬を紹介します。
骨吸収を抑える薬
- ビスフォスフォネート
骨吸収を抑えて骨の量を増やします。
- 選択的エストロゲン受容体モジュレーター
エストロゲンに似た作用があり、骨吸収を抑えて骨の量を増やします。
閉経後の骨粗しょう症に使います。
- カルシトニン
骨吸収を抑えたり、痛みを和らげたりする作用があります。
- 女性ホルモン
骨吸収を抑える女性ホルモンを補充して、骨が壊されないようにします。
閉経後の女性が対象です。
骨形成を助ける薬
- テリパラチド
骨形成を促して骨折しにくい骨を作ります。
骨吸収と骨形成を調節するお薬
- 活性型ビタミンD3製剤
腸からカルシウムの吸収を助けたり、骨を壊すホルモン(副甲状腺ホルモン)の量を抑えて、骨の量を保ちます。
- ビタミンK2(メナテトレノン)、イプリフラボン
骨形成を促したり骨吸収を抑えたりして、身体の中の骨の量を増やす作用があります。
骨を丈夫にして骨折を防ぐには、適度に太陽に当たることや、十分な睡眠を取ることも大切です。
バランスのよい食事や、適度な運動は、様々な生活習慣の予防にもなります。
日頃から意識して生活し、病気から身体を守りましょう。