安静時に急に鼓動が早く不規則になる
心房が不規則に細かくふるえる
コールセンターで働く50代前半の女性のお話です。
コールセンターのため電話は途切れることがなく、罵声にもひたすら耳を傾けていると「ドクドクドク・・・」と動悸がしますが、5分も休めば治るという状況でした。
ある晩に、家族と一緒にくつろいでいたところ今までにない脈の打ち方の動悸が起こったそうです。
すぐに治まったために、深刻に考えずにいると3ヶ月後に安静時に再び同様の動悸におさわれ、胸が苦しくなって呼吸が次第に浅くなり、救急車で搬送されました。
安静時の激しい動悸は赤信号
安静時の激しい動悸は「心房細動」の可能性があります。
心臓の上部にある心房が、1分間に約600回以上、それも不規則に細かく震えて、心臓が規則正しく収縮できなくなります。
主な原因は加齢や高血圧によって心臓が徐々に肥大することにあり、心臓の電気信号が不安定になって発症すると見られています。
発症の引き金の一つがストレスです。
心臓にはストレスに反応する自律神経が多く張り巡らされていて、ストレスが心臓の負担となり、異常な電気信号が発生します。
特に日中強いストレスを受けた場合、ふと緊張が解かれた瞬間、その異常な電気信号が発生しやすいと考えられています。
心房細動で特に注意が必要なのは、心房が細かく拍動することで血液がよどみ、心房の中に血栓ができることです。
その血栓が脳に飛ぶと脳梗塞を引き起こす危険があり、時には死にいたり、死を免れても身体の一部に麻痺が生じたり、言語が不自由になったりして、生活の質が著しく低下します。