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レーザーで治す
現在、糖尿病網膜症の治療で有効とされているのが、「レーザー光凝固」です。
酸素不足に陥った網膜細胞をレーザーで焼き減らすことで、新生血管の発生や成長を防ぐことが狙いです。
通院治療が可能で、進行の段階により数回に分けてレーザーを照射します。
ただし、この治療は進行を抑えるのが目的なので、視力が回復するわけではありません。
また、暗いところでものがよく見えないなどの症状があらわれる場合もあります。
注射で治す
糖尿病網膜症によって網膜にある黄斑部にむくみが生じた場合の治療法として、「抗VEGF注射療法」が2014年2月に厚生労働省より承認されました。
新生血管からの水分の漏れを抑制する効果のある薬を硝子体内に注射し、むくみを抑えます。
単独での治療のほか、レーザー治療や手術と併用されることもあります。
そのほか、同様の効果のあるステロイド薬を注射する療法もあります。
手術で治す
糖尿病網膜症の末期になり、新生血管が破れて硝子体出血が生じた場合や、網膜が眼底から剥がれる牽引性網膜剥離が起こった場合は、「硝子体手術」が必要になります。
手術の内容としては、眼内照明ファイバーで光を当てながら、吸引カッターで硝子体内の出血を吸引して取り除き、網膜剥離があれば元に戻します。
さらに再発防止のためにレーザーを当てます。
硝子体手術を受けるには、術前術後のケアが大切なので、入院が必要です。
期間は術後の経過が順調であれば1週間程度、再出血や糖尿病に合併するその他の病気がある場合などは1ヶ月異常に及ぶこともあります。