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糖尿病網膜症は自覚症状がない

40歳まで0.8を維持していた視力がわずか1ヶ月で0.1以下に一気に低下。
それまで視力検査は異常はなく、自覚症状もなかったが、異常が現れた時には手遅れになってしまったというケースもあります。

20〜60歳代の失明の原因の第一位

糖尿病網膜症は、血糖が高い状態が続くことで網膜の細い血管がつまり、網膜が障害される病気です。
神経障害とともに、「糖尿病の3大合併症」と呼ばれています。

網膜症が起こる仕組み

血管が詰まって網膜の細胞に障害が
網膜細胞には毛細血管から酸素が供給されます。
血糖値が高いと毛細血管がつまり、細胞は酸欠状態になります。
新生血管ができてしまう
健康な細胞が「新生血管」を作り出し、詰まった毛細血管の代わりに酸素を運ぼうとします。
新生血管が破裂して出血
新生血管はいわば突貫工事で出来た「欠陥血管」です。
とてももろくて切れやすく、出血が起こります。

人生半ばでの失明を「中途失明」といいますが、20〜60歳差位の中途失明の主要原因として多いのが糖尿病網膜症なのです。

糖尿病網膜症の初期は網膜の毛細血管の壁がもろくなる程度で、中期まではほとんど自覚症状がありません。

しかし、この状態位を放置していると、気づかないうちに症状は進行し、急激な視力の低下文字がかすむ視野の一部が見えにくいなどの異常が突如現れます。
この段階では既に眼底全体に出血や浮腫などが広がっていることが多く、たとえレーザー治療などの手術を施しても、視力の回復は難しいのです。

最悪の場合は失明に至ることもあります。

糖尿病網膜症の発症や進行を停めるためには、血糖コントロールが不可欠です。
さらに、内科で糖尿病と診断された段階から、定期的に眼科を受診すること、早期発見のためにも非常に大切です。


次のページで、糖尿病網膜症の進行について詳しく解説いたします。もっと見る

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